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大阪 豊中校ブログ記事

百人一首から冬の一句の紹介

こんにちは。

通信制高校サポート校トライ式高等学院 豊中キャンパスです。

今年も残すところ約一か月となりました。

一年が過ぎるのはあっという間ですね。。。

年々早くなっている気がします。

・・・

近年は11月といえども暖かい日も多くなりましたが、

昔は11月と言ったら立派な冬です。

和名では霜月、というくらいですから

朝は霜が降りたち、今よりもぐっと冷え込んでいる様子が目に浮かびます。

・・・

さて、今回はそんな今日にぴったりな百人一首の冬の歌をご紹介します。

かささぎの

渡せる橋に 置く霜の

白きを見れば 夜ぞふけにける

(中納言家持)

現代意訳
かささぎが渡したという天上の橋のように見える宮中の階段であるが、

その上に降りた真っ白い霜を見ると、夜も随分と更けたのだなあ。

百人一首/中納言家持(ちゅうなごんやかもち) (stardust31.com) より引用しました。

・・・

かささぎの渡せる橋」とは、七夕の夜の天の川のことです。

古代中国に、たくさんのかささぎが織姫と彦星を七夕の日に逢わせるため、

翼を連ねて橋を作ったとする伝説があります。

この歌では、宮中の御殿と御殿とを結ぶ橋や階段などを、

「かささぎの橋」、すなわち天の川に例えています。

」は、ここでは「天上に散らばる星」を表しています。

中納言家持は冬の夜空の星を白い霜に見立て天の川とかけて詠んだのでしょうか。

なんとロマンチックな(笑)

体の芯まで冷えるような冬の夜の寒さの中

そして夜が更けていく様子が伝わります。

冬の夜空や静寂を連想し、まじまじといにしえの寒空を感じる美しい和歌ですね。

・・・

ちなみに、「」の係り結びによって過去の助動詞「けり」は連体形「ける」に変わっていますね。

文法面でも和歌を品詞分解して、構成を考えると古典が面白く感じるのでお勧めです。

・・・

高校生にとって古典は苦手に感じている方も多いかもしれませんが、

勉強しなくてはならない単なる科目としてとらえず、

まるで一種の芸術鑑賞をするように身近なものとして

感じれば少し楽しくなるかもしれません。

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