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先生教えて!第4話(古典に親しむ➁)

こんにちは。現代文・小論文担当の平田です。


今日は担当外のお話になるのですが…

みなさん『閑吟集』(かんぎんしゅう)って知ってますか?

『万葉集』や『古今和歌集』、『拾遺和歌集』などは知っていても

『閑吟集』となると初めて目にする人も多いと思います。

この『閑吟集』は室町後期に成立した歌謡集で『新古今和歌集』

などの体裁に倣ったものです。

(ただし仮名序が真名序の内容を繰り返していない等の相違点はいろいろありますが割愛します)


有名な歌集は位の高い人によるものが多いのですが、

この『閑吟集』は名もなき人々の生活感情が小歌になっていることが特徴で、

今でいうところのTwitterに通ずるものがあると思います。

(ざっくりすぎますが^^;)


たとえば…


◎憂きも一時 嬉しきも 思ひ覚ませば夢候よ(193番歌)

【現代訳:会えなくて辛いな〜と思うのも一瞬のことだし、

会えて嬉しいな〜と思ったとしても、冷静に思い返したら全部夢みたいなものだ。】


◎ただ人には 馴れまじものぢゃ 馴れての後に

離るるるるるるるるが 大事ぢゃるもの(119番歌)

【現代訳:ただ、あんまり人と仲良くなるもんじゃないね。一回仲良くなった後にバイバーーーーーーーーイってするのは大変だもん。】


◎ふてて一度言うて見う 嫌ならば 我もただそれを限りに(157番歌)

【現代訳:わざとふてくされて一回バシッと言ってみよう。それでもし嫌がられたら私もそれっきりにして諦める。】

どうでしょうか。室町の人々と今の私たちと変わらない部分がありませんか?

モヤモヤだったりウジウジだったり…

わかるわかる〜と共感できるところがたくさんあって、私は『閑吟集』が好きなんです。


冒頭でも書いたように『閑吟集』は室町後期のものですから、

高校の古典に主に出てくる題材よりは今に近い時代の歌集です。


これを読んで、今も昔も繋がってるんだ〜という実感を少しでも得てもらえたら嬉しいです。

繋がりを感じ、興味を持って古典を読み進めていくと意外な楽しさが見つかるかもしれません。

ちなみに私は古典の専門ではありませんが、古典が大好きです!

本文にはまったく関係ありませんが、このドリンクにハマっています。

なぜなら身体に良さそうだからです。

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