「ADHD(注意欠如・多動症）」ご相談ください

注意欠如・多動症（ADHD）とは、
発達水準からみて不相応に注意を持続させることが困難であったり、
順序立てて行動することが苦手であったり、
落ち着きがない、待てない、行動の抑制が困難であるなどといった特徴が持続的に認められ、
そのために日常生活に困難が起こっている状態です。
12歳以前からこれらの行動特徴があり、
学校、家庭、職場などの複数の場面で困難がみられる場合に診断されます。

診断される子どもの割合は学童期の子どもの３〜７％であり、男の子のほうが女の子より３-５倍多いと言われています。成人でも診断に該当する人の割合は2.5％ですが、男女比は1：1に近づきます。

　ADHDがあると、日常生活において困難に直面することが多く、
そのために自己肯定感が傷つくことも少なくありません。
養育者が子育てで悩みを抱えていることもしばしばです。
また、ADHDの子どもや大人では、うつ病、双極性障害、不安症などの精神疾患を伴っていたり、
自閉スペクトラム症、限局性学習症（学習障害）、チック症などの神経発達症（発達障害）を
伴っていたりすることもあります。

トライでもADHDの症状が軽度－中度の生徒は多く、
個別指導の強みを活かしてその対応はキャンパス・スタッフだけではなく、
担当の講師にも共有され対応していきます。

日常生活の中で、わかりやすく指示を伝える、感情的な叱り方をせず、褒め方を工夫する、気が散りにくいように環境を整える、学習の課題を小分けにして、休憩を挟む、といったような工夫が有効です。

ケース1：
ADHDの特性の一つである「スケジュール管理」「優先順位を考える」ことが苦手な女子生徒

私立女子高で学業不振、周りと馴染めず高2夏に転校。
アルバイト中心の毎日でしたが、シフト管理などが難しく、
無断欠勤や時間の勘違いなどトラブルが多い。
ご家庭も「一度言っただけでは何も残らないので手を焼いている」
「せめて高校は卒業してほしいのですが。。」と悩まれていました。

もともと学力不振で学習意欲も低かったのですが、担当講師と通信制高校の単位履修に必要なレポート、視聴票を一緒に学習（生徒の興味に添って工夫した授業を提案）

スケジュールの管理が難しいので、
〇期日や期限を「言う」「書く」（書いたものを渡す）
〇講師の前で一緒に「登録してもらう」（自身のスマホでスケジュールを管理していたため）
を繰り返しすることで「約束の記憶」「予定の記録」を意識してもらいました。
余計なことかとは思いましたが、授業の前日は「明日授業です！」とアナウンスもしました。

寄り添った対応は若者言葉で「うざい」と思われがちですが、
自分のことを親身に思ってくれている人がいることは生徒の安心に繋がります。
信頼関係を築きつつ、一つ一つ一緒に確認しながら約束を慣行する習慣をつけていきました。

高3夏までに通信制高校の卒業に必要なレポート・視聴票はすべて提出

アルバイトをしていく中で、雇われているからこその不自由さに気づき、
自分でビジネスをやりたいと考えはじめ
大学で「経営を学びたい」という意欲を持つようになりました。
学校推薦型選抜で見事合格。

学業不振の過去とスケジュール管理ができないという劣等感を乗り越え、自信となった合格でした。
周りの理解はもちろん、今後相当の努力が必要になるかと思いますが、
〇〇を学びたい！という初めての強い思いが彼女のモチベーションとなって掴んだ合格です。

彼女自身もADHDを自覚しており、アルバイト先でも申告しているということですが
周囲の理解はなかなか難しいのが現状です。しかし、
「（病気だから）仕方がない」こともありますが「（病気でも）できること」もたくさんあるのです。

その原因は不明ですが、脳の機能障害や神経伝達物質のバランスの乱れなどが関係していると考えられていますによるものと考えられています。
「育て方が悪かった…？」「しつけの問題…？」と悩む方がいますが、
そうではありません。
これまでの多くの研究から親の育て方やしつけ方などが原因ではないことがわかっています。

親御さんはご自身を責めたりせず、まずはご相談ください。

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